基本能力
「顎の巨人」を象徴するのは、その特異な3つの能力です。約5m級と小柄ながら、これらの能力を組み合わせることで他の九つの巨人を圧倒する戦闘力を発揮します。それぞれの特徴を見ていきましょう。
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強靭な「顎」
最大の特徴。その咬合力は凄まじく、他の巨人の硬質化装甲や、戦鎚の巨人が生み出した水晶体さえも噛み砕くことができます。
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鋭利な「爪」
両手足の指は鋭い爪となっており、強力な武器となります。壁や巨体に突き立てて高速で移動したり、敵のうなじを引き裂くことも可能です。
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圧倒的な機動力
九つの巨人の中でも最小クラスの体躯を活かし、森や市街地を縦横無尽に跳び回ります。そのスピードは立体機動装置を駆使する兵士すら翻弄します。
歴代継承者
「顎の巨人」は物語の中で4人の人物に継承されました。この継承の連鎖が、物語に大きな影響を与えています。各継承者のプロフィールをクリックして、その背景と特徴を発見してください。
歴代継承者 徹底比較
「顎の巨人」は、継承した人物によってその外見や特徴が大きく異なります。特にユミルの姿やファルコの特殊能力は際立っています。以下の表で、4人の継承者による「顎の巨人」の違いを比較してみましょう。
| 継承者 |
外見的特徴 |
主な能力・戦闘スタイル |
| マルセル・ガリアード |
顔面が硬質化装甲で覆われる。鋭い爪と強靭な顎。 |
基本的な顎の巨人の能力。俊敏な動きと爪による攻撃。 |
| ユミル |
小柄で装甲がほぼない。鋭い牙と爪。他の継承者より人型に近い。 |
圧倒的なスピードと機動力。ウトガルド城での無双。 |
| ポルコ・ガリアード |
マルセルと酷似(顔面の硬質化装甲)。より鋭利で強固な顎と爪。 |
高い戦闘技術。硬質化水晶体の破壊。対巨人戦闘に特化。 |
| ファルコ・グライス |
鳥類のような嘴(くちばし)状の顎。カギ爪状の手足。羽毛のような体毛。 |
飛行能力(獣の巨人の影響)。従来の顎の巨人のスピードとパワー。 |
ファルコの謎:なぜ飛べるのか?
歴代の「顎の巨人」の中で、ファルコ・グライスだけが「飛行能力」という前代未聞の力を手に入れました。これは「顎の巨人」本来の力ではありません。その秘密は、彼が力を継承した時の非常に特殊な状況に隠されています。
力の覚醒プロセス
「獣の巨人」の特性発現
結論から言うと、ファルコが飛べる理由は「獣の巨人」の特性が発現したからです。「獣の巨人」は継承者によって様々な動物の特性を発現させると言われています。
ファルコは、ジーク(獣の巨人)の脊髄液を取り込んだ状態で「顎の巨人」を継承しました。その結果、両方の巨人の特性が混ざり合い、「鳥」の特性を持つ「顎の巨人」として覚醒したのです。これは、九つの巨人の歴史の中でも極めて稀なハイブリッド個体であったと言えます。
強さと物語での役割
「顎の巨人」は、その強力な個性で物語の多くの重要な局面で活躍しました。しかし、その強さには明確な弱点も存在します。ここでは、その強さと弱点、そして物語全体における役割を総括します。
主な強さ
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一点突破の攻撃力:
「顎」と「爪」による、硬質化装甲すら無力化する攻撃。
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翻弄する機動力:
小型の体躯を活かしたスピードで、大型の敵や兵器を圧倒。
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特殊物質の破壊:
「戦鎚の巨人」の水晶体を破壊できる唯一無二の能力。
主な弱点
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耐久力の低さ:
小柄であるため、他の大型の巨人と比べて打たれ弱い。
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継承者の精神状態:
継承者の迷いや未熟さが、力の発揮に直結しやすい。
物語における役割
「顎の巨人」は、物語において非常に重要な「鍵」としての役割を果たしました。その継承の連鎖(マルセル → ユミル → ポルコ → ファルコ)が、物語の転換点を何度も生み出しています。
また、レベリオ収容区での「戦鎚の巨人」攻略や、最終決戦でのファルコの飛行能力など、重要な戦闘において「顎の巨人」の力がなければ突破できない局面が数多く存在しました。「顎の巨人」は、その継承のドラマと戦闘での活躍の両面で、『進撃の巨人』の物語に欠かせない存在なのです。