日本各地の小中学校で「GIGA構想」という授業にタブレットを活用する試みが、広まっています。
今回は、GIGA構想の中で利用されることが多い「ロイロノート」の使い方を紹介していきたいと思います。
保存版となりますので、ブックマーク(お気に入り)に登録して、分からない項目があれば、その都度見返して参考にしてみてください♪
目次
- 1 シンキングツールの使い方
- 1.1 シンキングツールカードを作る
- 1.2 シンキングツールの種類と用途例
- 1.2.1 ベン図〜比較する〜
- 1.2.2 Y/X/Wチャート〜多角的に見る・分類する〜
- 1.2.3 バタフライチャート〜多角的に見る〜
- 1.2.4 クラゲチャート〜理由付ける〜
- 1.2.5 ピラミッドチャート(上から下)〜具体化する・構造化する〜
- 1.2.6 ピラミッドチャート(下から上)〜焦点化する・抽象化する・構造化する〜
- 1.2.7 ウェビング(イメージマップ)〜広げる〜
- 1.2.8 フィッシュボーン〜多角的に見る・見通す〜
- 1.2.9 キャンディチャート〜見通す〜
- 1.2.10 KWL〜見通す〜
- 1.2.11 データチャート〜比較する・理由付ける〜
- 1.2.12 座標軸〜順序付ける・比較する〜
- 1.2.13 PMI〜具体化する・構造化する〜
- 1.2.14 同心円チャート〜変化をとらえる〜
- 1.2.15 プロット図〜要約する〜
- 1.2.16 くま手チャート〜多角的に見る〜
- 1.2.17 情報分析チャート〜構造化する・見通す〜
- 1.2.18 ダイアモンドランキング〜比較する・順序付ける〜
- 1.3 用途にあったシンキングツールを選択する
- 1.4 ファイルカードにテキストや手書き文字を書き込む
- 1.5 さまざまな機能を利用する
- 1.6 関連記事
シンキングツールの使い方
ロイロノートの基本的な操作である「シンキングツール」の使い方を紹介します!!
シンキングツールカードを作る
まず、左側にある「シンクングツール」と書いてあるカードのアイコンをタップします。
次に、現れたシンキングツールの中から、用途にあったツールを選択します。
ノート上にシンキングツールが現れます。
シンキングツールの種類と用途例
ロイロノートのシンキングツールは、さまざまな種類があり、用途に合わせて使い分けることが出来ます。
ベン図〜比較する〜
シンクングツールのベン図は、「比較する」ことを助けてくれます。
複数の対象を比べて、共通点や相違点を明らかにして、考えを整理し、作り出すことを助けてくれます。
複数のものを比較することで、共通点や相違点を視覚的に整理できます。
Y/X/Wチャート〜多角的に見る・分類する〜
シンクングツールのY/X/Wチャートは、「多角的に見る」「分類する」ことを助けてくれます。
Yチャートは3つの要素、Xチャートは4つの要素、Wチャートは5つの要素を分けることができます。
バタフライチャート〜多角的に見る〜
シンクングツールのバタフライチャートは、「多角的に見る」ことを助けてくれます。
取り上げられているトピックについて、賛成・反対それぞれの立場からの意見・理由を考えてまとめることに役立ちます。
バタフライチャートはディベートでも活用することが出来ます。
クラゲチャート〜理由付ける〜
シンクングツールのクラゲチャートは、「理由を付ける」ことを助けてくれます。
取り上げられているトピックに関する主張について、主張を支える理由を明確にすることに役立ちます。
説得力のある主張をする時に最適です。
ピラミッドチャート(上から下)〜具体化する・構造化する〜
シンクングツールのピラミッドチャート(上から下)は、「具体化する」「構造化する」ことを助けてくれます。
主張とその理由、さらにその理由の根拠を構造的にとらえるために用いることが出来ます。
ピラミッドの上から下へ向かって情報を整理していきます。
ピラミッドチャート(下から上)〜焦点化する・抽象化する・構造化する〜
シンクングツールのピラミッドチャート(下から上)は、「焦点化する」「抽象化する」「構造化する」ことを助けてくれます。
集めた情報を抽象化して、主張を構築することをサポートしてくれます。
ピラミッドの下から上へ向かって情報を整理していきます。
ウェビング(イメージマップ)〜広げる〜
シンクングツールのウェビング(イメージマップ)は、「広げる」ことを助けてくれます。
中心に置いたトピックから外部にイメージを広げていきます。
中心にある言葉から直接は出てこないようなアイディアを発見することに役立ちます。
フィッシュボーン〜多角的に見る・見通す〜
シンクングツールのフィッシュボーンは、「多面的に見る」「見通す」ことを助けてくれます。
取り組んでいる問題の解決策を検討する際に活用できます。
解決したい問題をトピックとして魚の頭の部分に書き入れます。
トピックについて要因を分析するのに役立ちます。
キャンディチャート〜見通す〜
シンクングツールのキャンディ・チャートは、「見通す」ことを助けてくれます。
「もし〜なら」という仮定・条件に基づいて、結果を予測し、その根拠を視覚化することができます。
「仮定・条件」→「結果」→「理由・義務」の順にチャートに書き込んでいきます。
KWL〜見通す〜
シンクングツールのKWLは、「見通す」ことを助けてくれます。
トピックについて「K=知っていること(what I Know)」「W=知りたいこと(what I Want to know)」を明確にすることが出来ます。
学習を通して得たことを「L=学んだこと(what I Learned)」にまとめます。「K」「W」をはっきりさせることで何を学ぶのかを見通すことが可能になります。
学習単元全体でも、体験学習のような活動単位でも利用することが出来ます。
データチャート〜比較する・理由付ける〜
シンクングツールのデータチャートは、「比較する」「理由付ける」ことを助けてくれます。
複数の情報源から集めた情報を、複数の視点で整理できます。
異なる視点を比較する時にも役に立ちます。
座標軸〜順序付ける・比較する〜
シンクングツールの座標軸は、「順序できる」「比較する」ことを助けてくれます。
物事を2つもしくは1つの軸で整理することが出来ます。意見の位置付けなどを明確にすることが出来ます。
1つの軸だけの場合は「綱引きチャート」と呼ばれます。
複数のものを比較することで、共通点や相違点を視覚的に整理できます。
PMI〜具体化する・構造化する〜
シンクングツールのPMIは、「多面的に見る」ことを助けてくれます。
トピックを「P=良い点(Plus)」「M=問題点(Minus)」「I=気になる(Interest)」に分けて整理します。
物事を多面的に評価して、意思決定をするのに役立ちます。
複数のものを比較することで、共通点や相違点を視覚的に整理できます。
同心円チャート〜変化をとらえる〜
シンクングツールの同心円チャートは、「変化をとらえる」ことを助けてくれます。
中央の円からの輪広がりは、時間、距離、年代、世代などの違いを表しています。
プロット図〜要約する〜
シンクングツールのプロット図は、「要約する」ことを助けてくれます。
話の概略をつかむために使用します。クライマックスを中心に、各場面の要点をおさえることが出来ます。
文章を書くとき、プレゼンテーションの構成を計画するときに役立ちます。
くま手チャート〜多角的に見る〜
シンクングツールのくま手チャートは、「多面的に見る」ことを助けてくれます。
トピックに関して、複数の視点でとらえる時に役に立ちます。
情報分析チャート〜構造化する・見通す〜
シンクングツールの情報分析チャートは、「構造化する」「見通す」ことを助けてくれます。
集めた情報を「事実」「伝聞」に分けて推測し、そこから筆者の主張を検討します。
社説などの文章を分析するときに役に立ちます。また、集めた情報から自分の意見を作ることにも利用できます。
ダイアモンドランキング〜比較する・順序付ける〜
シンクングツールのダイヤモンドランキングは、「比較する」「順序付ける」ことを助けてくれます。
複数のアイディアに優先順位をつけるときに使います。
用途にあったシンキングツールを選択する
ロイロノートのテキストカードでは、文字通りテキストを入力することができます。
ノート上のテキストカードを選択すると、画面の上の方にアイコンが現れます。
その中の「あ」と書いているアイコンをタップします。
思考内容 | シンキングツールの種類 | 内容 |
1.順序付ける | 座標軸 | 複数の対象について、ある視点や条件に沿って対象を並び替える。 |
2.比較する | ベン図、データチャート | 複数の対象について、ある視点から共通点や相違点を明らかにする。 |
3.分類する | Yチャート | 複数の対象について、ある視点から共通点のある者同士をまとめる。 |
4.関連づける(広げる) | ウェビング | 複数の対象がどのような関係にあるかを見つける。
ある対象に関係するものを見つけて増やしていく。 |
5.多面的に見る
多角的に見る |
Yチャート、PMI | 対象のもつ複数の性質に着目したり、対象を異なる複数の角度からとらえたりする。 |
6.理由付ける
(原因や根拠を見つける) |
クラゲチャート | 対象の理由や原因、根拠を見つけたり予想したりする。 |
7.見通す
(結果を予想する) |
フィッシュボーン、KWL | 見通しを立てる。
物事の結果を予想する。 |
8.具体化する
(個別化する、分解する) |
ピラミッドチャート(上から下) | 対象に関する上位概念・規則に当てはまる具体例をあげたり、対象を構成する下位概念や要素に分けたりする。 |
9.抽象化する
(一般化する、統合する) |
ピラミッドチャート(下から上) | 対象に関する上位概念や法則をあげたり、複数の対象を一つにまとめたりする。 |
10.構造化する | ピラミッドチャート(上から下) | 考えを構造的(網構造・層構造など)に整理する。 |
11.要約する | プロット図 | 必要なものに絞って、情報を簡単(シンプル)にする。 |
12.変化をとらえる | 同心円チャート | 視点を定めて変化を記述する。 |
ファイルカードにテキストや手書き文字を書き込む
ロイロノートのファイルカードには、テキストや手書き文字を書き込むことができます。
読み込んだファイルカードには、上部にテキストアイコン(「あ」のアイコン)や手書きアイコン(「えんぴつ」のアイコン)などが表示されます。
(参考→カードに手書き文字や絵を書き込む)
さまざまな機能を利用する
ロイロノートのファイルカードの主な機能は文字通り外部ファイルの読み込みですが、その他にも便利な機能があるので紹介します。
カードをトリミングする
ロイロノートのシンキングツールでは、必要のない部分をトリミングしてカットすることができます。
(参考→カードをトリミングする)
カードの中にカードを入れる
ロイロノートのシンキングツールでは、カードの中にカード入れることで考えをまとめる手助けになります。
(参考→カードの中にカードを入れる)
テキストボックスを作る
ロイロノートのシンキングツール編集画面の左上の方向にある「➕」のアイコンをタップすると追加するカードの選択ができます。
(参考→テキストボックスを作る)
他のカードを追加する
ロイロノートのシンキングツール編集画面の左上の方向にある「➕」のアイコンをタップすると追加するカードの選択ができます。
(参考→他のカードを追加する)
カードをコピーする
ロイロノートのシンキングツール編集画面では、カードを複製することができます。
(参考→カードをコピーする)
カードに音楽・録音を追加する
ロイロノートでは、シンキングツールにBGM・録音音声を追加することができます。
(参考→カードに音声を追加をする(録音)、カードに音楽を追加する)
レーザーポインターを使う
ロイロノートのシンキングツールでは、テキストカードと同じように、カード上部のポインターのアイコンを選択してレーザーポインターを使うことが出来ます。
(参考→レーザーポインターを使う)
今後もさまざまなカードや機能を紹介していきます。
YouTubeでは動画も紹介してますのでご覧ください♪
それぞれ構造は同じなので、各カードに対しての機能を覚えるのではなく、ロイロノート全体の構造として理解していくことが、操作方法を覚えるのには有効です。
ロイロノートを使いこなして、学習の質を向上させよう!!
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