TBS系列で2021年4月25日から放送を開始する4月新日曜劇場『ドラゴン桜』。毎週日曜日夜9時〜の放送となっています。
16年前に放送された前作には、山下智久や新垣結衣、紗栄子、長澤まさみなど現在も一線で活躍している俳優さんたちが出演していました。今作も内容はもちろんのこと出演者の方々にも注目が集まっています。筆者ら30代以上の世代にとっては懐かしさもありながら、10代、20代にとっては新鮮なドラマになることを期待しています。
この記事では、阿部寛さん主演の『ドラゴン桜』のあらすじを紹介していきます。
ネタバレを含みますので、閲覧に注意してください!!
目次
キャスト紹介
新日曜ドラマ『ドラゴン桜』の主要キャストを紹介します。
- 桜木建二:阿部寛
- 水野直美:長澤まさみ
- 瀬戸輝:髙橋海人(King & Prince)
- 早瀬菜緒:南沙良
- 岩崎楓:平手友梨奈
- 天野晃一郎:加藤清史郎
- 龍野久美子:江口のりこ
- 高原浩之:及川光博
第1話 あらすじ
龍海学園では、生徒数の減少で学校の経営は危機的状況にあった。
会議で、高原教頭は東大入学者を出すことでこの危機的状況を脱することを目指していた。しかし、理事長や校長は強く反対していた。
高原は、桜木を呼び寄せることで、龍海学園の進学校化を無理矢理推し進めようとしていた。
しかし、呼び寄せたはずの桜木は会議に姿を現さず、桜木の教え子の水野が現れた。桜木の消息が分からないことを理事長に突っ込まれ、学校再建の為の進学校化はいきなり暗礁に乗り上げていた。
IT企業の坂本の力を借りて、水野はなんとか、桜木を見つけ出し、多大な出費を出して桜木を引っ張り出すことに成功した。
まず、水野と桜木が龍海学園に入り込むには、理事会の賛成多数が必要であった。高原は理事会をなんとか説得し、桜木と水野に特進クラスを作らせる許可を得る。
そして、なんと迎えた始業式の日。水野は「東大専科」の発足を宣言するが、生徒たちは誰も聞いていない。
続いて登壇した桜木は、いきなり「東大に行くな」と言い始める。生徒たちをこき下ろし、行くすべはあるが、お前らにその価値はないと言い放つのであった。
桜木は廊下であった生徒に突っ掛かり、岩崎と言い合いになる。そこで桜木は岩崎に数ヶ月後にお前はどこからも必要とされなくなるかもなと言い残すのであった。
放課後、高原と水野は「東大専科」に入ってくれそうな生徒を探していた。理系トップの藤井、文系トップの小杉にあしらわれ、全国トップクラスの実力を誇る女子バドミントン部の練習を見に行っていた。
岩崎は朝、桜木に万引きするところを見られ、桜木に万引きをバラされるのではないかと恐々としていた。
夕方、桜木は相談に来た天野をなぜか海に落としてしまっていました。
2年前、桜木に何があったのだろうか。
2年前指導していた学校で、8人中7人の東大合格者を出した桜木であったが、1人が不合格であったことに落胆していた。しかも、落ちてしまった米山という生徒が、自殺未遂を図ったことで、悪評が広まり桜木は消息を絶っていた。
夜、桜木はラーメン屋で食事を食べていた。そこは瀬戸という生徒の家族のラーメン屋であった。
水野は、「東大専科」に入ってきた生徒に頼まれて、生徒の髪を坊主にしたが、その模様をSNSにアップされ、桜木が天野を海に落とした様子もアップされていた。
水野たちをはめた生徒2人は、大人をからかって楽しんでいたが、桜木を海に落とすなどやりすぎたために、桜木に追い詰められ最後には、学校でおもらしをしてしまった。
結果、疑いが晴れた水野と桜木はなんとか、クビの皮一枚で学校に止まることができ、さらに専科には天野が入ることを希望した。
何と2人をウラで動かしていたのは、瀬戸であった。
水野は、桜木捜索に協力してくれた坂本に例を言うが、坂本の元には何と米山がいた。何やら企んでいるように見える2人であったが、何を企んでいるのであろうか。
第2話 あらすじ
岩崎は、桜木が自分の万引きを告発するのではないかと不安に思っていた。
女子バトミントン部は校内でも非常に注目を集めており、その中でも岩崎は注目の的であった。
大会が近づいてきた頃、岩崎のロッカーに万引きを中傷する貼り紙が貼られるようになっていた。岩崎はその犯人が桜木であると考え、桜木に詰め寄るが桜木ははぐらかすのであった。
岩崎の頑張りに触発されて早瀬は東大専科に入ってみたいと言い出すが、1日で頓挫してしまう。その夜には天野も専科をやめると言い出し、専科の生徒は0人になってしまう。
そんな時に学校で火事が起きたという連絡が水野に入る。何と燃えたのは専科の教室内にあった桜木のテントであった。
消防からはタバコの火の不始末が原因であろうと言われ、桜木の過失ではないかと言われれるが、桜木はその時間水野と食事をしておりタバコをそこで吸うのは無理な状態であった。
しかし桜木はその疑いを受け入れ、自分の非を認め、消したつもりだったが完全に消えていなかったのであろうと話した。水野はなぜ反論しないのかと桜木に問い詰めるが、桜木は取り合わない。水野と高原は桜木は誰かを庇っているのだろうと予測し、少し調べてみることにする。
学校に設置された監視カメラを調べた水野と高原は、そこに瀬戸が映っていることを発見する。水野に「あなたじゃないのね?」と確認された瀬戸は違うと答えた。水野はあっさり引き下がり、もう一人映っていた人がいるからその人に聞くと言い出した。
そして迎えたバトミントンの大会当日、会場にも岩崎の万引きを中傷する貼り紙が貼られていた。
試合に臨む岩崎を見るために競合大学のコーチたちが会場に集まっていた。岩崎はこの大会で推薦を得られるかがかかっており非常に大切な大会であった。
その頃、学校では瀬戸が放火を認め学校に自首していた。
ついに推薦がかかった一戦が始まった。
しかし、試合中に岩崎はチームメイトと接触してしまい、負傷してしまう。その後精彩を欠く岩崎の姿を見たコーチは、その試合の棄権を宣言する。
控室に戻った岩崎の元に桜木が現れる。桜木は岩崎を強引にどこかに連れて行こうとするが、岩崎は推薦が掛かっていると抵抗する。岩崎はもう万引きの証拠はないでしょと言い、桜木はやはり放火犯はお前だなと言う。そこで岩崎は瀬戸が身代わりで自首したことを知った。
そこに岩崎の両親が駆けつけてきて、岩崎は病院に向い精密検査を受ける。膝の状態は相当悪く、半月板がかなり傷んでいるということであった。復帰までにも約2年かかるという宣告を受け、両親はそれを聞き激怒し、なぜ隠していたんだと岩崎を問い詰める。
岩崎の両親は元バトミントン選手で、娘の選手生命ばかり気にしていた。しかし、桜木は岩崎にどうするかはお前が決めろと伝える。
そんな時に、ダブルスのペアの清野が岩崎の代わりに推薦をもらえたという情報が入ってきた。
病院を出て、桜木と歩きながら話す岩崎に、瀬戸は無事であることが伝えらた。岩崎はバドミントンで頂点を目指す以外の人生はわからないと言い、どうしたらいいのと悩む。桜木は、自分で決めろといい、今までのことも全部自分で決めてきたんだろ、万引きも自分で憂さ晴らしのためにやったことで、人のせいにするなと岩崎に言う。
しかし、怪我に関しては岩崎以外にも責任があると、岩崎をバイクに乗せて、学校の体育館に連れて行く。
そこには、閉じ込められたバトミントン部のコーチと清野がいた。何とコーチと清野が結託して岩崎をはめたのであった。何と万引きの張り紙を貼りまくっていたのも清野であった。
岩崎は全てを知って虚無感に襲われるが、桜木が挫折から勉強で立ち直った話を聞き、何か思うところがあったようであった。
翌日の大会会場にはサポートを申し出る岩崎の姿があった。岩崎のサポートもありバトミントン部は優勝をした。
その後学校へ戻った岩崎は、桜木に東大に入ってスポーツ医学について学びたいというが、桜木にそんな動機じゃ100年経っても入れないと言われ一度は下を向く。しかし、桜木がオリンピックに入るよりは簡単だと言われ、岩崎はやるからには負けないと宣言する。
一方、桜木は東大に行き米山に会う。教育再生の仕事をする許可をもらうが、米山は裏では何か企んでいるようであった。
第3話 あらすじ
桜木は龍海学園でも桜を植えていた。「ドラゴン桜」が再び植えられていたのである。
岩崎、瀬戸を加えた4人で東大専科は新たなスタートを切った。
一方、理事長は新たな難関大コースを立ち上げて東大専科を潰しにかかると校長に宣言した。
その頃、桜木と水野は教室で生徒たちに課題を出していた。生徒たちにそれぞれツイッターとYouTubeを始めるように伝える。また、厄介ごとにならないように親には内緒にするようにということも伝えたのであった。
ある時、学園の理系トップの藤井が専科の教室に乗り込んできて、専科の生徒たちをバカにして取っ組み合いになりかけていた。そこに現れた桜木は、藤井に「お前は東大には受からない」と宣言し、テストで勝負することになった。
そこに理事長も乗っかってきて、藤井に専科の生徒たちが負ければ東大専科は解散だと言い出した。桜木はその提案を受け入れた。3週間後にテストで勝負することになるのであった。
その期間中、専科の生徒たちは、YouTubeやTwitterをやることと問題集を解くこと、水野から送られてくる課題に取り組むことになった。
しかし、生徒たちは焦るあまり、水野からの課題の意味に気がつかずに苛立ちを覚えていた。
それを受けて桜木は、東大で求められる能力は本質を考える力だと伝える。日常全てのことのなぜを考えるという思考法を身につけるために課題を出しているのだと言うのであった。あらゆる角度から本質を捉えるのだと。
一方、難関大クラスも藤井の性格の悪さも災いして、藤井以外の生徒が入っていなかった。理事長は勝負にさえ勝ってくれれば、専科を潰せるからいいと思っているのであった。
決戦前日、確認用のミニテストの結果、4人とも成績が上がっていた。しかし、どう考えても藤井が優位であることは明らかであった。どの問題が出るかで勝負になるかが決まると考えた桜木は、試験の問題は理事長に選んでもらいたいと伝える。
藤井はまたしても瀬戸にちょっかいをかけ、瀬戸に自分だったら身を引くが、バカにはわからないかと嘲笑するのであった。
勝負当日、瀬戸は欠席連絡を入れて学校に来なかった。何と瀬戸の家のラーメン屋に石が投げ込まれていたのだ。
いよいよ試験が始まった。専科の生徒たちは東大の過去問題に面食らうが、徐々に落ち着きをとり戻していき、何とか問題を解き終えるのであった。
テスト終了後、結果が発表される。なんとテストを受けた瀬戸以外の3人は藤井に勝利した。結果を受け入れられない藤井は、怒り狂い採点が間違っていると叫ぶが、桜木はシンプルに伝えるという力は社会に出ても求められるし、あらゆる立場で考えられる力が必要とされていると言うのであった。
桜木は続ける、人をバカにして人の助言を聞き入れなかったことが藤井の敗因で、そのような人間は東大にも社会にも必要とされないと言い放つのであった。
見学にきていた野次馬たちにも、桜木は、社会の仕組みを知らないということがバカなのだという、国は国民には馬車馬であって欲しいのだ、本質を見抜く力がなければ、同じ土俵で戦うことも許されないと言う。
そして続ける、この国で唯一許された平等は勉強だ。やる気さえあれば東大に合格させてやる。「バカとブスこそ東大に行け」と桜木は演説を打つのであった。
これから東大専科はどうなっていくのであろうか。そして瀬戸はどうなるのであろうか。
第4話 あらすじ
瀬戸の家のラーメン屋には闇金の借金取りが嫌がらせをしていた。瀬戸はバイトをして家計を助けようと学校を辞めようとしていた。
専科の3人は瀬戸が学校に来ないことを心配していたが、桜木は勉強に集中するように生徒たちに告げた。生徒たちも新たな試みを始め、インターネットを活用した学習をするのであった。
そして、それに加えて、かつて水野たちも使っていた「バカハチマキ」も進呈された。解けない問題が出るたびにハチマキを巻くようにと指示され、ナガティブ感情がモチベーションには重要な役割をはたすと説明された。
授業後、瀬戸が心配になった専科の3人は瀬戸屋に様子を見に行った。しかし、瀬戸は仲間からの同情を快くは思っておらず、3人はあしらわれてしまう。
3人が帰った後、クレーマーのような2人組の客がラーメンにゴミが入っていたと騒ぎ出した。そこに現れた桜木と水野は、法律の力で闇金の手先であろうと思われるクレーマー2人組を追い払うのであった。
金に困った瀬戸の姉が、闇金にお金を借りてしまったことで、借金が膨らみ現在のような状態になってしまったという。水野はなんとか助けようと桜木に言うが、桜木は今は東大専科の生徒たちを東大に入れることだけ考えろと言われてしまう。
翌日、東大専科のことを聞きつけた天野と早瀬の母親が学校に乗り込んできた。2人とも自分の子どもが東大に行けるわけがない、もてあそぶなと桜木に食って掛かるのであった。
生徒と親の前で話をすることにした桜木は、2人に東大合格の可能性があることを説き、実際の問題を解かせ、母親たちに2人の東大受験を納得させた。さらに、日常生活を大切にするための家庭の10か条を伝え、必ず守るように伝えた。
母親たちが帰って行った後、東大専科には特別講師が授業にやってきた。その講師はもちろん伝説の数学講師の柳であった。
詰め込みこそ真の教育だと語る柳の元、小学校2年生の算数からやり直すこととなった専科の3人は、柳の用意した計算プリントを満点を目指してひたすら解いていく。感覚で解ける「数の暗黙知」を目指して取り組んでいくことで夏までに学力を爆上げすることができるという。
未だに瀬戸を心配する専科の3人に、桜木は「なんで瀬戸を信じてやれないんだ?」と言い放つ。さらに身を引き締めて勉強を始める3人を見て、桜木は少し出てくると言って教室を出て行った。
桜木が向かったのは瀬戸屋であった。バイトを桜木の密告でクビになった瀬戸に、「ホントは勉強したいんだろ?」と問いかけ、「借金があってなんともならない、誰にも迷惑はかけたくない」と語る瀬戸に、瀬戸の姉は桜木が闇金を脅して完済したことにしてくれたからお金の心配は必要ないと告げ、桜木は瀬戸に「もっと人を頼れ」と伝え、店を去っていった。
翌日、専科の教室に再び瀬戸が戻ってきた。4人で勉強を再開できることになった専科は気持ちも新たに勉強を始めた。
闇金の調査をサポートした桜木の元パートナー弁護士の岸本の元には米山が訪ねていた。米山は一体何を企んでいるのであろうか。
第5話 あらすじ
藤井は苛立っていた。専科のメンバーに敗れた後、引きずっているようであった。
一方、元桜木のパートナーである弁護士の岸本と米山は何やら企んでいるようであった。
理事長は、精神的に不安定な状態にあった藤井を見て、再び東大専科に藤井と勝負するように詰め寄った。
負けた方が、コーズを廃止するという勝負をすることになってしまった。
再び藤井と戦うことになり、専科のメンバーは不満を口にするが、桜木は意に介さず、不満を言う奴は受けなくていい、専科の代表は原だと見るからに勉強が苦手そうな発達障害を持つ生徒を指名した。
周囲は、原の幼馴染の小杉という文系トップの成績者を引き入れるための戦略ではないかと予想するが、桜木の狙いは違うようだ。
対決の対策として、桜木はこれからは語彙力を高めることに注力すると伝える。語彙力がないと問題文をしっかり読むこともできないといい、マジカルバナナゲームで語彙力を増やしていくことを指示する。
一方、原は歩いては桜木から渡された論文や辞書を読み、何か物思いに耽っているようであった。原はずっと専科の生徒とは一緒に授業を受けていなかったが、ある時、原を呼びに行った専科の生徒たちは、原が書き込んでいたメモを見て衝撃を受ける。そこには英文の昆虫の研究が所狭しと書き込まれていたのである。
元担任教師の田村と小杉は原を通常クラスに戻すように桜木に訴える。原は大学共通入試の英語の問題を全問正解し、田村を驚愕させる。原の能力は、視覚で見たものを記憶する部分に高い力があり、そこに特化したものであれば驚異的な得点を取ることができた。
専科のメンバーは、藤井との勝負に勝つために小杉を買収しようとするのであった。
そして迎えた対決当日。小杉が焦って原を探していた。原が試験直前に姿を消していたのだ。原が現れないまま試験が開始され、原は海岸で座っていた。
藤井が原に害になる生き物はいない方がいいと言われ、心にダメージを受け塞ぎ込んでいた。そこに現れた桜木と小杉が原に語りかける。「みんなと同じ方法でやる必要はない」と桜木は伝え、原はもう一度決心を新たにテストに向かうのであった。そして、その後を追いかけて、小杉も試験を受けに向かう。
結局試験を5人で受けた東大専科は、国語、英語は小杉、数学は原が藤井に競り勝ち、対決は専科の勝利に終わった。
桜木は東大を受験する際には、集団での受験する方が合格率が高いことを語り、藤井の敗因はそこにあると指摘した。
しかし、小杉は試験終了後、大学受験はしないと話し、水野に専科には入らないことを告げる。何やら家庭に問題を抱えているようであった。
第6話 あらすじ
小杉は専科には入らなかったものの勉強を続けていた。藤井も専科に興味を持っているようであった。
専科は合宿を計画しており理事長に許可を得ていた。
専科では、「走れメロス」を10分間でまとめるという課題に取り組んでいた。この課題は読解力を問うもので、専科の生徒たちの読解力は壊滅的な状態であった。
この翌日から、専科の合宿が始まることになった。
翌朝6時にドラゴン桜の前に集合した専科の生徒たちは朝から競歩して勉強をスタートさせた。
なんと桜木は初日の課題を課した。「自由」。何と最初の日の合宿は自分でスケジュールを組んで勉強するようにと桜木は伝えた。
驚き説明を求める水野に、桜木は「価値観を認め、信じることが重要だ」と伝え、どこかに出かけていった。
瀬戸、早瀬、岩崎、天野は早々に教室から飛び出し外で勉強を始めた。元々勉強をしてこなかった4人にとって自分で勉強することは非常にハードルの高いことのようであった。
しかし、4人は自らの意思で教室に戻り勉強を再開したのであった。
その日の夕食は、東大対策のための栄養を考えられた料理であった。食後の生徒たちは急いで食べすぎて眠気に襲われていた。桜木は血糖値を急上昇させると眠気がくるのでそれも考えて食事をするようにと語った。
翌日も朝6時から専科の活動は始まった。最初のスケジュールはラジオ体操であった。
その後はついに、特別講師が登壇した。太宰府治という講師は、国語は科学で、創作は建築学だと急に大声で叫んだ。
文章の言いたいことはたった一つで、それを言い換えながら文章は作られたものだという。「同等関係」「対比関係」「因果関係」の構造で東大の試験は作られており、「同等関係」がもっとも重要な要素だという。
「同等関係」つまり、言い換える力は全ての教科で必要となるという。
その後も勉強を続けていた専科の生徒であったが、そこに小杉の両親が現れた。小杉の父は自分の娘が大学に行くことを嫌がっており、高校も退学させると言い出した。
その夜、桜木は理事長のところに何やら相談をしにいったようであった。
翌日は合宿最終日であった。生徒たちはもう一度「走れメロス」の要約にチャレンジした。文章の構造が理解できたことで、前回よりもスッキリと簡潔に要約ができるようになり、生徒たちは手応えを感じていた。
小杉の家族が乗り込んできた。やはり小杉を退学させると言う。小杉の父親は自分の苦労などもあり娘に苦労させないように、縛り付けて逆に本人を苦しめていた。
仲間たちの言葉もあり、父親に「みんなと一緒に東大を目指したい」と言えた小杉は専科に残ることができた。
そして合宿は終わりを迎え、桜木は藤井に合宿参加の感謝を伝え、藤井の専科への参加は終わりを告げたように見えたが、専科で勉強することに充実感を感じていた藤井は専科に残ることを希望し、専科に残ることになったのであった。
そして、東大模試を受験することになった専科の生徒たちに桜木は、「模試で東大に合格する見込みのないと判断された者は専科を辞めてもらう」と言い放つのであった。
理事長の父による学校売却の計画も進んでいるようで、これから一体どうなっていくのであろうか。
第7話 あらすじ
最初の東大模試で合格する見込みがないと判断されたものは、専科をやめてもらうと桜木がいったことで、専科の生徒たちは平常心を失っていた。
東大専科が5人の東大合格者を出したら、理事長をクビになるという約束が取り交わされていたことを桜木は理事長から知らされる。先代理事長が龍海学園を売却を画策しているという話は伏せられたままであった。
桜木の発言の後、早瀬と天野は明らかに平常心を失っていた。
そんなころ、桜木は新たな特別講師を呼び寄せていた。英語の講師のゆりあんなは英語のミュージックを聴きながら小さな声でシャドーイングを行うという方法を勧めた。コツはテキトーとモノマネだという。
しかし、そういう親しみやすい授業スタイルに、東大模試への不安でいっぱいの早瀬は、焦りから喰ってかかる。桜木は頭を冷やすために外の空気を吸ってこいと早瀬に伝えるのであった。
水野は、桜木に合格見込みがなければ専科をやめてもらうというのは、厳しすぎると言うが、桜木は「高いハードルと向き合うと、人は弱い部分があらわになる。そこに向き合えれば、強くなれる」と伝えるのであった。
その後も専科の仲間たちが、天野と早瀬に声を掛けてサポートしようとするが、天野と早瀬は焦りからそれを受け入れることができず、中々集中して勉強に取り組むことができない。
模試1週間前、桜木は生徒たちに東大模試6ヶ条を授ける。各教科への心構えや準備を示したこの教えは、知っているか知らないかで大きな差が出るということを伝えていた。知っていることをフル活用して、今持っている全ての力を出して東大模試に挑めと桜木は言い放つのであった。
早瀬と天野は、様子がおかしかったが、他の生徒たちは適度な緊張感を持ちながら模試当日を迎えられていた。
ついに、模試が始まった。焦りをおぼえながらも、なんとかテストに挑んでいた5人に比べ、天野と早瀬は明らかに浮き足立っていた。
午前の試験が終わった後、桜木に言われた通りしっかりエネルギー補給をする高杉たちであったが、早瀬は全然食事も取れていなかった。
一方の天野も、便所にこもっていたが、たまたま天野の投稿しているYouTubeを見ている人の話が聞こえてきて、自分のチャンネルを確認してみると、多くの受験生が自分の動画を見てくれていることを知り、天野は午後最初の英語のテストにいい状態で臨むことができた様子であった。
試験後、逆にスッキリした顔で会場を後にする天野は、藤井に話しかけるが、藤井の方はうまくいかなかったようで、開始前とは逆の反応になっていた。
試験翌日、早瀬以外の生徒はできたかできなかったかは別にして、次を目指せるような心理状態になっていた。早瀬はうじうじしており、「辞める」と言って教室を飛び出していった。
夜になっても、自宅に帰っていなかった早瀬を探す水野であったが、桜木はほっておけというが、水野が悔い下がらないので、飯おごってやるといって呼べと伝えた。
瀬戸の家のラーメン屋に呼ばれて姿を現した早瀬に、桜木は「お前は幸運だが、幸運であることに気づかなければ幸運を逃すぞ」と伝えた。「幸せになりたければお前は覚悟を決めろ」と伝えるのだった。
数週間がたち模試の結果が返却された。天野、瀬戸、早瀬、岩崎はE判定であった。自分たちが専科を辞めなくてはいけないと思っていた4人に、桜木は東大受験を諦めるか?と問いかけた。
4人は絶対にやめないと答え、桜木はそれを聞いて4人に「東大合格の見込みがある」といい、「俺はE判定だったら辞めろとは一言も言ってないぞ」と付け加えた。水野もこの時期のE判定は気にする必要はない、むしろラッキーと思った方がいいと言うのであった。
笑顔を取り戻した4人とは対照的に藤井はD判定であったことを悔しがっていた。桜木は藤井に「この悔しさを忘れるな」と伝え、天野に励ましを任せ、その場を去っていった。
一方、先代理事長や弁護士の岸本たちは龍海学園の売却計画を着々と進めているようであった。
そんな中、桜木にも売却計画のファイルの添付されたメールを受け取っていた。
第8話 あらすじ
桜木は送られてきた学園周辺の土地売却計画のファイルを理事長や校長らと確認していた。理事長の父は学園を売却しようとしていたのである。桜木たちが5人を東大に合格されると理事長が解任になり、学園はなくなるということであった。
理事長は大人の事情に子供は巻き込めないとなんとか方策を探すと桜木に伝え、桜木たちには専科の指導に専念するように指示するのであった。
桜木はどちらにしても現在の生徒たちを合格させて自分たちの実績にするしかないと水野に伝え、夏が迫っているから水野もしっかり方策を考えるように伝えた。
教室に行くと桜木は、それぞれの生徒たちに戦略を授けた。理系の生徒は理科二類、文系の生徒には文科三類を受験するように伝えた。
そして今日も特別講師を呼んだと桜木は言い、「それはお前たちだ」と言い放った。人に教えるためには自分で理解し咀嚼し整理し使いこなせる状態にしておかないといけない。さらに授業をカメラで録画することで自分の姿を客観的に見ることができるというのである。
最初にチャレンジしたのは瀬戸であった。ある程度はうまくできていたが所々、至らない部分があり、小杉に修正されていた。授業終了後、桜木は瀬戸に「なぜミスをした?」と聞き、瀬戸は次はちゃんとやると話して深く考えず、言い訳みたいなことはしたくないと言った。
桜木は言い訳しない受験生は伸びないと言い、言い訳には2種類あると話した。
1つは敗者の言い訳。失敗した理由を人のせいにしたり、たまたま間違えただけだと深く考えずに片付け、自分は悪くなかったと思おうとする。
もう1つは勝者の言い訳。ミスした状況を深く分析し、改善できる方法を考え、次に生かす。
そして迎えた1学期の最終日。
桜木は教室で生徒に語っていた。夏の重要性を話し、1日1日を大切に過ごすように伝えた。そして、自分たちで乗り切った経験が自信になり、本当の強さを手に入れることができると話した。
夏を乗り切るアドバイスとして、水野は性格診断をした。本を一冊読み切ってから次に行くか、複数の本を同時並行で読み進めるかという質問であったが、色々読む派は拡散型、読み切り派は保全型というタイプだという。それぞれのタイプで勉強の仕方が変わってくるので、自分に合った方法で夏休みに勉強をすることをアドバイスした。さらにここから先は家族の協力も不可欠であることも伝えた。
岩崎は東大受験をすることを両親に伝えれずにいた。そんな岩崎がみんなと勉強している時に父親からある場所に来るようにと連絡が入った。
そこに岩崎が向かうと、実業団の練習に参加できるチャンスが巡ってきたのであった。
そして迎えた夏休みの登校日。次の模試時の注意事項が伝えられた。水野は自己採点をするために回答を控えてくるように伝えた。自己採点をすることで、東大の試験でどのような回答が求められているかが分かるようになってくるというのである。
そんな中、岩崎は実業団の練習に加え、勉強もして、体力・気力ともにギリギリのところで戦っていた。
そして、東大模試の終了後。
それぞれの答案をシャッフルして採点するように指示した。お互いに採点することで他の人がミスしやすい部分に気づくことができるというのである。
模試の結果は、みんな軒並み20点以上上がっていた。しかし、岩崎は数点しか上がっていなかった。少し苛立つ岩崎に、桜木はこれまでの人生を決めてきたのも岩崎自身で、これから決めるのも岩崎自身だと伝えた。
岩崎は東大受験と親からの期待に板挟みになりながら、中途半端にそれぞれの活動を続けていた。
それを知った東大専科の生徒たちは心配していたが、そんな折に疲労と寝不足で岩崎は倒れてしまう。
病院で目を覚ました岩崎は親が来ると聞いてそこから逃げ出そうとするが、桜木は専科をクビにすると岩崎に伝え、その場を去っていこうとする。岩崎は東大受験は辞めたくないと桜木に言うが、桜木は親の人生までお前が背負う必要はないと伝え、勘当覚悟で伝えようとしなければならないほど、両親との関係は厄介なのだと話した。
そして、岩崎は両親と向き合うことになる。「もう練習には出ない」と両親に伝えた岩崎は「東大を目指す」と話し、両親は最初は聞く耳を持たず反発するが、真剣に熱量を持って嘆願する自分の娘に、両親は渋々納得したようであった。
2学期が始まり、なんと岩井と小橋も専科で一緒に勉強することになった。
そんな時に、坂本と岸本たち買収を狙う側の陣営が学園に乗り込んできた。
第9話 あらすじ
共通試験まで3ヶ月ほどになり、各教科特別講師の指導により最終追い込みにかかっていた。
理事長や桜木たちは現在の東大専科や今後の状況について話し合っていた。東大専科が5人以上の合格者が出た場合に廃校にならないように他の理事を取り込んだりなどの解決策を水野と理事長たちは探っていた。
一方、専科では遂に大学入学共通テストの願書が配布されていた。桜木は記入する際の注意事項を生徒たちに伝えていた。
藤井は本番に向けて、プレッシャーを感じているようであった。
桜木は、共通試験前最後の模試に向けて、共通テストの心構え5カ条を生徒たちに伝えていた。終わった教科のことは考えるなや自己採点のこと、自分さえ受かればいいと思いながら臨むことなど、共通テストに挑むにあたり必要なことが知識として生徒たちに共有された。
そして迎えた、共通テスト前の最後の模試。専科の生徒たちは一心不乱にテストを解いていっていた。
藤井は試験の手応えがイマイチで少し落ち込んで苛立っていた。
生徒たちは思うようにテストの成績が伸びていなかったが、今わからないところがわかったことが逆にラッキーだとポジティブに捉えていた。その言葉を聞いて藤井も少し救われたようだ。
その夜、学校を救うための資料を探していた水野は、何やら重要な書類を見つけた様子であった。そして、理事長や桜木たちを呼び出した水野は、その内容を彼らに見せ、何やら対策に乗り出すようであった。
専科の生徒たちは、共通テストへ向けて、充実の日々を送っていた。
共通テストの前日、教室で生徒たちを前にして、桜木は生徒たちに東大に入ってどうなりたいのかを発表させた。未来を具体的に想像させることで自分たちが努力する方向を再確認させた。そして最後に「勝利を掴んでこい」と桜木は生徒たちを送り出した。
水野は、放課後桜木を前に、自分の経験を思い出しながら、想いと桜木への感謝を語っていた。
そして迎えた共通テスト1日目当日。龍海学園の専科の生徒たちは気合を入れて会場に乗り込んでいた。学校に残った職員たちも祈りながら、生徒の頑張りを期待していた。桜木は完全に生徒を信頼しているようであった。
1日目の試験が終了した後も、生徒たちは桜木の教えを守って帰宅の途についていた。
瀬戸は帰りにバスケットゴールを見て、桜木とのシュート対決を思い出していた。桜木は不安をコントロールすることの大切さをその勝負の時に語っていた。
瀬戸はそれを思い出し、しっかり我に帰り着実に前に進んでいくことを再確認した。
翌日の2日目も専科の生徒たちは集中して、試験に臨んでいた。そしてなんとか試験の終了を迎えるのであった。
翌日の教室では、桜木が生徒の問題用紙を回収し、先生たち総出で採点を行った。
中でも、藤井と瀬戸は成績が思わしくなく、動揺していた。
桜木は、授業後1人で泣いていた藤井に語りかけた。なんとしても受かるために、文転することを進めた。合格することだけを目指してスタートラインに立つことになりふり構うなと伝えた。
藤井は教室に戻り、専科の仲間たちに頭を下げ、文転するので文系科目を教えて欲しいと頼んだ。専科の仲間たちはそれを快く受け入れ藤井は一歩前に踏み出せたようであった。
一方、学園では売却に向けた緊急理事会が、先代の理事長によって招集され、水野や桜木も顧問弁護士として同席する運びになっていた。
緊急理事会には、桜木のパートナーであった岸本弁護士や桜木の教え子の坂本や米山が買収側で出席していた。動揺する水野であったが、隠れていた条項により学園を売却する際に教職員の4分の3以上の教員が新理事長の専任に同意しなかった場合、理事長に着任できないということを水野は提示した。
そして、教頭の高原が教員たちの説得に乗り出しているはずであったが、高原はもともと買収側についており、4分の3の教員の反対は取り付けることができない状態であった。
もはや、専科の生徒たちが東大に合格すれば、学園は売却される見込みとなってしまった。
桜木はこの状況を一体どうやって解決するのであろうか。
最終話 あらすじ
現理事長は桜木に東大専科の生徒たちを全員東大に合格できるよう励むように念押しした。桜木は当然だと請け負った。
一方、学園売却側の陣営は、リゾート開発を進めるために住民の半数の賛成を得るための方策を練っていた。残り100人の賛成を得られるかがネックになっていた。
弁護士の岸本は、住民を買収しようと提案し、坂本らに住民の情報を集めるようにと迫った。
桜木は、共通テストの結果が思わしくなかった瀬戸のラーメン屋に食事に訪れていた。食事が終わってさらっと帰宅しようとする桜木に瀬戸は「何か言うことはないのか」というと、桜木は文科2類に志望を変えれば、足切りを免れる可能性があると伝え、出願するように進めた。
藤井は、桜木に文転を勧められていたが、自分が本当に受験したいのは理科1類だと桜木に伝え、桜木は了承した。
足切りのボーダーライン発表の当日、瀬戸の元には、専科の仲間たちが訪れていた。ネット上で足切りのボーターラインを瀬戸が辛くも突破し、これで6人で2次試験が受験できることになった。
2次試験前日、緊張している生徒たちの前に元桜木の教え子である緒方、小林、奥野が訪れた。水野の同級生が訪れていろいろな話を聞くことで専科の生徒たちは心を整えていった。
その日の最後に、桜木は「どんな生徒が生き残ると思うか」と尋ねた。藤井は平常心と答え、それも正解だと桜木はいうが、奥野は運だと答え、桜木もそれに全面同意した。
「お前らになら奇跡が起こせる」と伝え、桜木は生徒たちを送り出すのであった。
試験当日、それぞれの想いを抱えながら専科の生徒たちは試験に挑んだ。
そんな中、試験中に健太に嫌がらせをする受験生がいた。
昼食中にも、その受験生たちが嫌がらせをしていた。それを目撃した藤井は、それを止めようとして、その受験生2人から暴行を受け、手首と顔を負傷してしまった。
藤井は、その受験生が健太の邪魔をしないように、健太の会場の試験官に健太が嫌がらせを受けないように注意を払うように依頼した。
試験は終了し、合格発表の当日を迎えた。
学園売却側、学校の職員たちを含め、みんなが戦々恐々としていた。
結果は、小杉、健太、天野、岩崎、瀬戸が合格し、早瀬と藤井は不合格になってしまった。
5人が合格したことで、理事長は辞任することが確定した。
合格発表を確認した生徒たちは学校に戻り、教室で生徒と向かい合った。藤井は、合否の確認をした後、家に帰り親に来年も東大専科で勉強できるように頼み込んできたという。岩井と小橋を含めた3人は来年も専科で勉強し、早瀬は青学の経済学部に進むことになった。
そこに学園売却側が乗り込んできた。
その場で理事長は辞任をさせられ、高原が理事長に選任された。
そこで笑い始めた坂本は、高原、岸本が住民を金で買収した証拠を岸本と高原に突きつけた。
そして、2年前に桜木を陥れた犯人も岸本であるということを暴露した。
買収リーダーがその事実を知り、買収を中止し、社に報告すると言ってその場を立ち去っていった。
現理事長が留任することが決まり、前理事長も学校を去っていった。
矢島も坂本と米山に協力していることが判明し、合格発表後に投稿されたネットニュースにより、龍海学園には新規入学者の問い合わせが殺到していた。
その後、香坂も一連の騒動に協力していたこともわかり、水野と桜木との再会を果たした。
そして、卒業式の日。桜木は専科の生徒たちに自分が辞任することを伝えた。生徒、水野それぞれにメッセージを伝えた桜木は、「人生を切り開け、常識を変えろ、未来を切り開くのはお前ら自身だ」「自分の信じる道を行け」と最後の言葉を伝えるのであった。
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