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キングダム漫画完結はいつ?作者の構想と史実から導く最終回予測
壮大な中華統一の物語を描く「キングダム」が、いつ最終回を迎えるのか、多くのファンが気にかけていることでしょう。結論から申し上げますと、キングダムの完結はまだ遠く、少なくともあと15年から20年ほどの連載が見込まれます。 単行本では、およそ150巻近くに達する壮大な物語になる可能性が非常に高いです。
なぜこれほど長い期間が必要になるのか、その理由は物語の土台となっている「史実」と、これまでの連載ペースから明確に導き出すことができます。
キングダムの物語は、紀元前245年に始まり、秦の始皇帝による中華統一が完了する紀元前221年までを描くことが最終目標です。これは、合計で24年間にわたる歴史的な大事業を漫画化するプロジェクトです。
2006年に連載が開始されてから、2024年現在までの約18年間で、物語は紀元前230年の「韓」への侵攻まで進みました。
つまり、約18年の歳月をかけて、作中の歴史を15年分進めた計算になります。残された中華統一までの期間は、紀元前230年から紀元前221年までの9年間です。これまでのペースを基に単純計算すると、残りの9年間を描くためには、およそ (18年 ÷ 15年) × 9年 = 10.8年
が必要となります。
しかし、これから描かれる六国滅亡の戦いは、これまで以上に激しく、濃密なドラマが凝縮されています。そのため、1年間の歴史を描くために必要なページ数はさらに増えると考えられ、より長い期間、具体的には15年から20年ほどの連載期間になると予測するのが現実的です。単行本が年に3〜4冊のペースで発売されることを考えると、最終的には140巻から150巻という、まさに歴史的な巻数に達するでしょう。
この壮大な物語を完結させる時、作者である原泰久先生は60代後半になられる計算です。キングダムは、先生の漫画家人生そのものを懸けた一大巨編であり、私たち読者はその歴史の目撃者として、これからも長く旅を共にすることになります。
中華統一へのロードマップ!今後の展開を六国滅亡の史実から徹底解説
キングダムの最終章は、秦が残る六国を次々と滅ぼしていく、怒涛の展開が待っています。この中華統一への道のりは、史実に基づいた明確なロードマップが存在します。つまり、どの国が、どの順番で、誰によって滅ぼされるのかが、歴史によって定められているのです 4。
これから信や嬴政たちが歩むであろう、壮絶な戦いの道のりを、史実を基にした以下の表で詳しく見ていきましょう。この表は、今後のキングダムの展開を予測する上で、最高のガイドブックとなるはずです。
中華統一までのロードマップ:六国滅亡の順番と関わった秦国の将軍
滅亡順 | 国 | 滅亡年 | 滅亡させた主要な秦の将軍 | 史実における重要なポイント |
1 | 韓 (かん) | 紀元前230年 | 内史騰 (ないしとう) | 秦の中華統一事業の最初の標的。キングダムの現在の物語が、まさにこの戦いを描いています。 |
2 | 趙 (ちょう) | 紀元前228年 | 王翦 (おうせん) | 幾度となく秦軍を退けた天才軍師・李牧 (りぼく) が、趙王の讒言により処刑された直後に滅亡。秦は軍事力だけでなく、謀略を駆使して趙を内側から崩しました。 |
3 | 魏 (ぎ) | 紀元前225年 | 王賁 (おうほん) | 王賁が黄河の水を魏の首都・大梁に引き込み、城を水攻めにするという大規模な戦術で滅ぼしました。信のライバルである王賁の最大の見せ場の一つです。 |
4 | 楚 (そ) | 紀元前223年 | 王翦 (おうせん) | 最も秦を苦しめた大国。若き李信 (信) と蒙恬 (もうてん) が20万の兵で挑むも、楚の将軍・項燕に歴史的大敗を喫します。その後、老将・王翦が60万という秦の全軍に近い兵力を率いて、ようやく滅ぼしました。 |
5 | 燕 (えん) | 紀元前222年 | 王賁 (おうほん)、李信 (しん) | 燕の太子が送った刺客・荊軻 (けいか) による嬴政暗殺未遂事件への報復として侵攻され、滅亡します。 |
6 | 斉 (せい) | 紀元前221年 | 王賁 (おうほん)、李信 (しん) | 他国が秦に滅ぼされるのを静観し続けた結果、完全に孤立。秦軍の侵攻に対し、ほとんど戦うことなく降伏しました。 |
この表からわかるように、今後の物語は、まさに「最終決戦の連続」です。特に注目すべきは、楚との戦いです。史実では、主人公・信のモデルである李信が、ここでキャリア最大の失敗を経験します。この大敗北を、キングダムという物語がどのように描き、信がそこからどう立ち直って真の「天下の大将軍」へと成長するのか。歴史が記した結末を知ることで、その過程にこそ、最大のドラマが待っていると期待が膨らみます。
主要キャラクターの最後は?史実が示すそれぞれの結末【ネタバレ注意】
キングダムの魅力は、何と言っても個性豊かなキャラクターたちにあります。彼らがどのような運命を辿るのかは、ファンにとって最大の関心事の一つでしょう。史実を紐解くと、彼らの壮絶な人生の結末が見えてきます。ここからは、物語の核心に触れる内容を含みますので、ご注意ください。
主人公・信(李信)に待ち受ける最大の試練とその後
主人公・信のモデルである李信は、史実において「天下の大将軍」として名を残しますが、その道は決して平坦ではありませんでした。彼のキャリアにおける最大の汚点として記録されているのが、楚への侵攻失敗です。
若さと勢いに乗る李信は、20万の兵力で楚を滅ぼせると豪語しますが、楚の名将・項燕の前に大敗を喫します。この敗北は、キングダムの物語においても、信が乗り越えなければならない最大の試練として描かれるはずです。しかし、重要なのは、李信がこの失敗で処刑されることなく、その後の
燕や斉を滅ぼす戦いには将軍として参加し、見事に汚名を返上している点です。
彼の晩年に関する詳しい記録は残っていませんが、子孫が後の時代に名を馳せていることから、戦乱を生き抜き、家庭を築いたことは確かです。信の物語は、一度の大きな挫折を乗り越え、人間として、そして将軍として大きく成長を遂げた末に、中華統一という大願を成し遂げる結末を迎えるでしょう。
嬴政(始皇帝)が迎える天下統一後の衝撃的な結末
信と共に中華統一という夢を追いかけるもう一人の主人公、嬴政。彼が統一を成し遂げた後、中国史上初の皇帝「始皇帝」となります。しかし、その栄光の裏で、彼を待っていたのは孤独と死の恐怖でした。
史実の始皇帝は、永遠の命を求めて「不老不死」に異常な執着を見せるようになります。彼は仙人が作るという仙薬を求めますが、その多くには猛毒である水銀が含まれていました。皮肉なことに、
永遠の命を求めて飲み続けた水銀が彼の体を蝕み、紀元前210年、49歳という若さで巡幸の途中で崩御します。
さらに悲劇的なのは、彼の死後、側近であった宦官の趙高と丞相の李斯が、始皇帝の遺言を偽造したことです。彼らは聡明な長男・扶蘇を退け、愚鈍な末子・胡亥を二世皇帝に据えました。この陰謀が引き金となり、あれほど強大だった秦帝国は、始皇帝の死からわずか数年で滅亡へと突き進むのです。キングダムで描かれるカリスマ性に満ちた若き王の姿と、史実が示す悲劇的な末路の対比は、物語の最後に強烈な余韻を残すに違いありません。
羌瘣(きょうかい)は実在した?史実と漫画の驚くべき違い
飛信隊の副長として、信の精神的な支柱でもある羌瘣。彼女の存在は、史実と漫画の創作が見事に融合した、キングダムならではのキャラクターと言えます。
実は、「羌瘣」という名前の将軍は史実に実在します。 彼女は、王翦と共に趙を攻め、滅亡に貢献した有能な武将でした。しかし、史料に性別を記す記述はなく、当時の慣習から考えて男性であったと考えるのが一般的です。
作者の原先生はインタビューで、「史実に男とは書いていない」という解釈の隙間を活かし、彼女を伝説の暗殺一族「蚩尤」の末裔である女性剣士として創作したと語っています 22。史実の羌瘣は趙を滅ぼした後の記録が途絶えているため、漫画における彼女の運命は完全に未知数です。信との関係も含め、彼女の物語がどのような結末を迎えるのかは、作者の創作に委ねられており、最後まで目が離せません。
河了貂(かりょうてん)の運命は?オリジナルキャラクターの今後を考察
飛信隊の頭脳として、軍師の役割を担う河了貂。彼女の存在は、キングダムの物語に深みと温かみを与えています。
作者の原先生は、河了貂が史実には存在しない、完全なオリジナルキャラクターであると明言しています。当初の構想では、信と政と行動を共にするのは羌瘣でしたが、戦闘に長けたキャラクターばかりでは物語の幅が狭まると考え、軍師を目指す少女・河了貂を生み出したそうです。
歴史という名の脚本が存在しない彼女の運命は、完全に物語の都合によって決まります。信にとっては妹のような存在であり、飛信隊の心臓部でもある彼女が、最後まで生き残るのか、それとも物語の途中で悲劇的な運命を辿るのか。彼女の結末は、キングダムの最終的な感動を左右する、最も重要な創作部分の一つとなるでしょう。
桓騎、李牧…ライバルたちの史実における最期
キングダムの物語を熱くするのは、信たちの前に立ちはだかる強烈なライバルたちの存在です。彼らの多くもまた、史実に名を刻んだ武将であり、その最期は非常にドラマチックです。
- 桓騎 (かんき)史実では、秦の将軍・桓齮として記録されています。彼は趙に侵攻した際、李牧の前に「肥下の戦い」で大敗を喫します。その後の運命については史料によって異なり、「討たれた」という説と、「敗走した」という説があります。キングダムでは、読者に強烈な印象を残しながら李牧に討たれるという、より劇的な最期が描かれました。
- 李牧 (りぼく)戦国時代屈指の名将であり、趙の最後の守護神。史実の李牧は、秦の名将・王翦との戦いにおいても決して敗れることはありませんでした。しかし、秦は武力で勝てないと悟ると、謀略を用います。趙王の側近を買収し、「李牧は謀反を企んでいる」という偽の情報を流させたのです。愚かな趙王はこの讒言を信じ、自らの手で国を守る唯一の希望であった李牧を処刑してしまいます。李牧の死からわずか3ヶ月後、趙はあっけなく滅亡しました 8。彼の最期は、個人の武勇だけではどうにもならない、国の政治がもたらす悲劇を象徴しています。
作者・原泰久先生が語るキングダムの最終構想と作品への想い
キングダムがこれほどまでに多くの人々を惹きつけるのは、史実の持つ重厚なドラマと、漫画ならではの熱い人間ドラマが完璧に融合しているからです。その絶妙なバランスは、作者・原泰久先生の確固たる創作哲学に支えられています。
原先生は複数のインタビューで、物語の根幹は司馬遷が記した歴史書「史記」に置いていると語っています 22。**「記載があるものをねじ曲げることはしない」**という言葉通り、国の滅亡や主要人物の死といった、歴史の大きな流れには忠実に物語を構築しています。私たちがここまで見てきた史実のロードマップは、そのままキングダムの未来予想図として信頼できるのです。
一方で、先生は「史記」の行間にこそ、創作の可能性があると考えています。例えば、羌瘣の性別のように、史実に明記されていない部分を大胆に解釈し、魅力的なキャラクターやドラマを生み出しています。また、服装や街並みといった細かな時代考証に縛られるよりも、「戦う人間のドラマ」を描くことを最優先にしているとも語っており、歴史を舞台装置として借りながら、普遍的な人間の感情を描くことに心血を注いでいる様子がうかがえます。
「『キングダム』をとにかく面白くすることだけが、ストレス発散」と語るほど、作品への情熱は計り知れません 28。この確かな哲学と熱意があるからこそ、私たちは安心して、この壮大な物語の結末までを先生に託すことができるのです。
完結までキングダムを120%楽しむ!最新刊とメディア展開情報まとめ
キングダムの完結まではまだ長い道のりが続きますが、その旅を最大限に楽しむための情報をご紹介します。漫画、アニメ、映画と、様々な形で展開されるキングダムの世界を、余すところなく味わい尽くしましょう。
- 原作漫画キングダムの物語を最前線で体験できるのは、やはり週刊ヤングジャンプで連載中の原作漫画です。
- 最新刊情報: コミックスは第76巻が2025年7月17日に発売されました。次巻の第77巻は2025年10月17日に発売が予定されています。
- 累計発行部数: コミックスの累計発行部数は、電子版を含めて1億部を突破しており、社会現象とも言える人気を誇っています。
- テレビアニメ迫力のある合戦シーンが魅力のテレビアニメシリーズも、物語を深く楽しむためにおすすめです。
- 最新シーズン: 第5シリーズでは、桓騎軍の死闘が描かれ、大きな話題を呼びました。
- 原作との対応: アニメ第5シリーズの最終話は、原作漫画の46巻あたりまでの内容に相当します。アニメの続きが気になる方は、46巻から漫画を読み始めるとスムーズに物語を追うことができます。
- 実写映画豪華キャストと壮大なスケールで描かれる実写映画は、キングダム入門としても最適です。
- 第1作 (2019年公開): 嬴政が玉座を取り戻すまでを描く「王弟反乱編」。原作の1巻から5巻に相当します。
- 第2作『遥かなる大地へ』(2022年公開): 信の初陣である「蛇甘平原の戦い」。原作の5巻から7巻がベースです。
- 第3作『運命の炎』(2023年公開): 王騎と龐煖の因縁が描かれる「馬陽の戦い」と、嬴政の過去を描く「紫夏編」。原作の8巻から10巻あたりが描かれています。
- 第4作『大将軍の帰還』(2024年公開): 「馬陽の戦い」のクライマックス。伝説の大将軍・王騎の最期までを描きます。原作の11巻から16巻に相当します。
このように、アニメや映画はまだ物語の序盤から中盤を描いています。中華統一への長く、そして熱い戦いの全てを見届けたいのであれば、原作漫画を追いかけるのが最良の選択です。これからも続く信たちの激闘を、共に最後まで見届けましょう。
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